クリニックで大腸内視鏡検査をやった|検査の結果を聞く【ガン闘病記】

大腸内視鏡検査当日

クリニックに着いたら、個室に通された。

個室にはリクライニングソファとテレビ、トイレと洗面所がついている。

 

検査の予定としては、午前中は下剤を飲んで全部出す。

で、おなかの中を空っぽにする。

午後一に内視鏡検査だ。

夕方には検査結果を聞いて、終わり。

 

事前に服装について、アドバイスをもらっていた。

下剤を飲んでしばらくすると、トイレに頻繁に行きますからね。
脱いだり着たりしやすい服装を持ってきてくださいね。

ジャージとかパジャマとか腰の部分がゴムのズボンを履いていれば問題なし。

 

下剤を飲んで、おなかを空っぽにしよう

下剤は2ℓ飲む。

15分に1回、500㎖ずつ4回に分けて。

下剤の味はちょっと重めのスポーツ飲料みたいな感じ。

思っていたよりも全然飲める。

しかし、量が多いなぁ。

 

地道に飲みつつ、暇つぶしをする。

2~3時間くらい個室に籠るので、暇つぶしグッズは必要。

私はスマホと携帯ゲーム機を持ち込んだ。

 

下剤を飲んでる最中は何も変化なし。

飲み切ってしばらくすると、激しい便意。

 

何回くらいトイレに出入りしただろう。

10回くらい?最後は水しか出てこない。

下痢をするときみたいにおなかが痛くなるわけじゃないから、そんなに辛くない。

でも、何回もおしりを拭くからヒリヒリしてきた。

 

おしりから水しか出てこなくなったら、看護師さんを呼ぶことになっている。

うんちがほぼ透明になってきたので、チェックお願いしまーす

はーい

看護師さんに便の状態を見てもらって、検査できる状態か判断してもらう。

OK!

検査準備OKになったら、検査着に着替えて、順番を待つ。

 

大腸内視鏡検査が始まる

meganeさんどうぞー

さて、呼ばれたので行ってこよう。

検査室に入ると、人の背丈くらいの大きな機械の前にベッドがあり、そこに寝るように指示される。

大丈夫ですか?

不安じゃないですか?

麻酔も内視鏡検査も初めてだと伝えてあったので、いろいろと声をかけてくれる。

多少は不安だったが、

大丈夫です・・・

我ながら強がっている。

 

機械の準備が整ったようで、麻酔を打たれる。

しばらくベッドで横たわっていたが、なんともない。

 

ホントに効くのか?これ・・・

なんて思ってたら、検査は終わっていた。

いつの間にか寝ていたらしい。

麻酔スゴイ。

 

検査終了・・・しばし休憩

検査は終わったので、個室に戻って休むように言われる。

麻酔のせいか、体がずっしりと重い。

フラフラしながらもなんとか個室にたどり着いた。

 

部屋で休み、しばらくすると看護師さんに呼ばれた。

服を着替えてフロントに行こう。

  

フロントに行くと、既に妻が到着していた。

なんだか妻は不安な顔をしている。

私も不安だ。

 

なぜだろう。

看護師さんもソワソワしている気がする。

検査結果を説明してもらうため、妻と共に診察室へ行く。

 

大腸内視鏡検査の結果を聞く

診察室へ入った。

このクリニックの先生はいつも軽い明るい感じで話してくれる。

しかし、今日はやけに神妙な面持ちでいる気がした。

余計に不安になってくる。

 

先生の正面の机には内視鏡で撮影した腸の写真が並んでいる。

素人の私には見方がわからない。

どうなんだろう。

 

腸の写真を見せながら、ゆっくりと先生はこう言った。

特に問題なく、きれいな腸です・・・
検査の前半は・・・

 

一通り腸を診ていった後、問題ないと思って、カメラを戻していくと肛門付近で違和感を感じたらしい。

よく写真を見ると、直腸のあたりでいびつに膨らんでいる箇所がある。

出血している。

触診もして確認したらしい。

 

私の経験からすると、これは十中八九、「ガン」でしょう。
病理検査というのにかけないと、正確には言い切れませんが・・・

 

私は最初、こう思った。

あぁ、やっぱりか、ついに来たか。
思ったより早かったな・・・

 

父と一緒の病

なぜ、「ついに来たか」と思ったかというと、私の父が直腸ガンを患っていたからだ。

結局まったく同じ病気になってしまった。

 

確かにガンが発覚する前の症状は同じような感じだ。

年中下していて、血便が出ると言っていた。

 

父は直腸ガン発症後、摘出手術を受けた。

直腸ガンの手術はうまくいった。

しかし、しばらくして他の臓器に転移した。

転移後は抗がん剤治療もむなしく、60歳で亡くなった。

 

「いつかは同じ病気になるかも」と、どっかで思っていたところはある。

しかし、35歳でなるとは・・・

 

腫瘍を検査する

直腸で見つかった腫瘍の細胞を採取して、病理検査にかけるらしい。

病理検査では採取した細胞を検査して、ガン細胞がないか確認する。

この検査の結果で良性の腫瘍(ポリープ)か悪性の腫瘍(ガン)かが判断される。

 

ちなみに腫瘍の細胞は内視鏡検査の際に採取していたみたいなので、追加の検査などはなかった。

 

これからのこと

検査結果の説明のあとCTスキャンを勧められた。

念のため、CTスキャンも取りますか?

万が一、ガンだった時に、他の臓器への転移がないか
確認をすることになります。

お時間とお気持ちに余裕があれば、検査しましょう。

そうですね。
先にやれる検査は出来るだけ早くやったほうが良いですね。

予約を取り直すのも面倒だし、時間をかけてしまうとガンがどんどん進行するような気がした。

 

病理検査で腫瘍が良性か悪性かわかる。

でも、どちらにせよ手術で取る可能性が高いらしい。

腫瘍の場所としては肛門に近い場所なので、場合によっては肛門を取ることも考えなければならない。

だんだん不安になってきた。

 

病理検査の結果は1週間程度で出ることになった。

通常は2週間程度かかるらしい。

先生の「急ぎ検査をすべき」との判断で、なんとか1週間でやってもらうことになった。

短い期間で検査してもらえるなら、不安な時間が短くなる。

とても親切でありがたいことだ。

 

病理検査の結果が出る翌週に予約を入れて、病院を後にした。

予約は先生の計らいで、診察時間の一番最後にしてくれた。

たぶん、話が長くなるからだろう。

逆に怖くなってきた。

 

家への帰り道

親にも会社にも連絡しなきゃなー

意外と冷静な自分がいた。

自分よりも妻のほうがショックを受けているようだ・・・

 

翌日、出社して上司に報告する

大腸内視鏡検査の翌日、いつもどおり会社に出社した。

上司(部長と課長)に時間を取ってもらい、検査の結果について説明をした。

 

まだ確定ではないが、ガンの可能性が高いこと。

今後、検査や入院などで休みをもらう機会が増えること。

 

やや驚いた様子ではあったが、落ち着いて話を聞いてくれていた。

上司からは自分の体を最優先で良いと言ってくれた。

これから迷惑をかけることになり、申し訳ないと思いつつも、ありがたいと思った。

 

同じ課のメンバーには、病気が確定してから伝えることにした。

おおごとにしたくなかったし、まだ確定していないのだから。

 

親にも説明しなきゃ

週末、実家に帰ることにした。

親に対して、電話やメールで伝えてもよかったのだが、事が事なので、直接言ったほうが良い気がした。

どんな反応をされるだろう。

ちょっと緊張する。

 

父が直腸ガンで闘病生活していたので、息子の私が同じ病気になったとなると、母はひどくショックを受けるんじゃないかと思った。

 

実家に帰り、母に腫瘍ができていることを説明した。

だいぶショックを受けていたと思う。

父を看てきただけあって、私よりも知識も経験もある。

そのぶん、今後のことが心配なのだろう。

 

普段は気丈に振る舞う母だが、動揺が見えたし、涙が浮かんでいるようにも見えた。

 

これは後から聞いた話だが、私が帰った後、亡くなった父を叱ったと言っていた。

腫瘍ができたことは父のせいとは限らないのだが・・・

 

【続く】

コメント

タイトルとURLをコピーしました