退院以降、毎月月初に会社の上司と連絡を取っていた。
主に現在の体調について、今後の治療予定、会社への復帰などについてだ。
退院して間もないころは、どれくらい歩けるようになったとか、抗ガン剤の副作用がどうだとかそんなようなことを話していた。
退院して2ヵ月ほど経った頃。
私の体調も少しは安定してきて、体力が少しずつついてきた頃。
課長(直属の上司)から1度面談をしようかという話が出た。
部長が面談しようと言っているということだった。
正直面倒だったが、特に断る理由もなかったので、面談をすることになった。
面談の日程は部長の日程を確認してから、連絡をもらえるということだった。
連絡を待ち始めてから、数週間経っても連絡がない。
全く連絡がこないので、月初の定時連絡の際に、面談はどうなったのか聞いてみた。
すると、「また確認しておく」ということだった。
数日経って、妻から連絡があった。(妻は私と同じ会社で働いています)
妻が会社の総務と話をしたらしい。
私のいないところでいろいろと話がされているようだ。
妻の話によると、
- meganeが会いたがっているって、部長から聞いた
- 部長があと1ヵ月くらいで復帰できるんじゃないかと言っている
ということらしい。
???
どういうことでしょう。
面談に関しては元はといえば部長側からしようと言ってきたのに。
どうやら月初に連絡した時に「私から」面談がどうなったか確認したことで、勘違いしたようだ。
私は業務連絡として話す必要はあると思っているが、会いたいとは思っていない・・・
なんなら体力とか体調を考えると、電話で話す方が良い気がしている。
復帰に関してもどこから出てきた情報なのか。
抗ガン剤で調子の悪い日が多いとか、ようやく最寄りの駅まで歩けるようになったとか、復帰にはもう少しかかりそうな話をしていたはずなのに・・・
どうも部長の耳にはフィルターがついているらしい。
私の話が都合の良いように改変されて届いているようだ。
とりあえず面談は予定通りやって、誤解や誤情報を解いておかないと。
というわけで、面談の日になった。
定時後に最寄りの駅まで来てもらって、近くのレストランで話をする。
一応、妻も同席してもらった。証人かな。
レストランで食事をしながら、現在の状態、普段の生活などを一通り話した。
職場への復帰もすぐには厳しい。体調の安定と体力の様子を見て、相談させてほしいということも伝えた。
なんだか部長は面談をやりたがっていたわりには、すぐに話題が尽きてしまった。
私もどちらかというと話下手なので、妻が間をつないでくれたが、後から文句を言われてしまった。
聞きたいことあったんじゃないのかね。
とりあえず面談は終わって、現在の状態は正しく伝わったかなと思った。
今後も上手く伝えないと、また勘違いとか誤解が生まれてしまう。
・・・と思ったのも束の間。
数日経って、また妻から連絡があった。
どうやら例の部長が面談の時のことを課のミーティングで話していたらしい。
「思ったより元気そうだった」と。
あー、また誤解が生まれてしまった。
そりゃ面談の日は体調の良い日を選んでやったから、元気そうに見えたはずだ。
でも、毎日調子が良いわけではないのはわかってもらえたと思っていたが・・・
どうしたら、よかっただろうか。
必要以上に心配も期待もされたくないだけなのだが。
【続く】
コメント