ぼんやりとした記憶
昨夜はずっと寝たり起きたりを繰り返していた。
寝たらそのまま起きないのではと思いながら・・・
何時間経ったのか。
夜はずっと暗いままで、時間感覚がない。
ようやく朝日が出てきたようで、部屋が明るくなってきた。
ほとんど記憶がなかったが、寒い、暑い、痛い、つらいの感覚ばかり覚えている。
寒気を強く感じるが、なぜかめちゃくちゃ汗をかくので、寒さと暑さが交互にやってくる。
しかも、大量の汗をかくせいか、のども乾いてくる。
水を飲みたいが、まだ全く起きれる感じがしない。
直接ペットボトルから飲むのは困難だ。
少しだけベッドを起こして、ペットボトルに入れたストローから水を飲む。
ちびちびと水を飲んでは、また眠る。
寒気、暑さ、痛みがずっとあるので、眠った方がよほどマシだと思っていた。
眠っている間だけは、辛いことがない。
やっと時間がわかるようになった
昼間、妻が見舞いに来てくれたようだが、私はあまり起きていられない。
とりあえず時間を知りたかったので、時計をおいてもらう。
まだスマホをいじる気力がなかったので、時計が欲しかった。
どうやら、30分~1時間程度の間隔で寝たり起きたりを繰り返しているらしい。
妻は私と少し話した後、ロビーで読書をして、しばらくして帰ったらしい。
実際はあんまり覚えていない。
妻から聞いた話だ。
ようやく意識がはっきりしてきた
ずっと高熱が続いていたが、夜になって、少し下がった。
スマホをいじる余裕がでてきた。
妻にラインでメッセージを送る。
「やっと熱が下がり始めたよー」とかなんとか。
妻は良かったと喜んでくれた。
しかし・・・主治医は翌日から歩けと言っていたけど、無理でしょ・・・
創口や足の痛みは酷いし、なにより力があまり入らない感じがする。
早期離床で歩く意味合いとかはわかるけど、ちょっと厳しいかな。
私の根性が足りないだけか?
ストーマがついていることに気づく
ふと自分のおなかを見てみると、へその右下辺りに袋がついている。
これがストーマのパウチか。
多少違和感はあるが、創の痛みや足の痛みに比べればなんてことはない。
既に若干排泄物がたまっている。
パウチの中身はほぼ水分。
まだ固形の食事取っていないし、点滴だけだからかな。
排泄量が多く、2時間に1回くらいでたまってきてしまう。
だいたい、ひと眠りして起きたらたまっている、といった具合だ。
パウチの中身がある程度一杯になるたびにナースコールを押して、看護師さんを呼ぶ。
まだ自分で処理ができず、やってもらうしかない。
申し訳ない。
あまりに処理回数が多く、安心して眠れないでしょうということで、看護師さんがウロストミーの方用の大きなバッグを接続してくれた。
これで1晩はなんとかなるようになった。
今はただ、ひたすら眠って、体力回復と創口の回復に努めよう。
【続く】
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